与野・薔薇園 ばら 咲き競う
この公園は、幾とせもなじみがある。バラ園・「薔薇園」は「そうびえん」と読まないでほしい。気取った読み方だと、何処か遠くに行ってしまう・・・
○薔薇呉れて 聖書かしたる 女かな ・・虚子
○大きなる 紅ばらの花 ゆくりなく ぱっと真紅に ひらきけるかも ・・白秋
○愁ひつつ 岡にのぼれば 花いばら ・・蕪 村
*いばら ・・はとげのある花の総称で、薔薇もいばらでいいのだが、何となく違和感!
茨城県の石岡に茨城があり、賊から城を守るため、とげのある花木で防御の生垣を作ったという。
茨で守られた城・・・水戸に水戸藩が出来る前の話で、石岡の周辺に国衙があって、政治の中心だった。
かっての水戸はいばら(=うばら)の郷の一部であった。
そのころ、いばらは白い小花であったという。
今見ている薔薇は西洋からの輸入?で、明治以降のもの。
彩りも豊かで、たまに黒もあるという。
深紅や黄色の薔薇に、蕪村の句、
・・・違和感があるのはそんなところから来ているのかも知れない。