コスモスの畑で
Catcher in The Cosmos ・・・
サリンジャーだったら、Cosmosは”宇宙”と訳すのだろうか?”コスモス畑”と訳すのだろうか?
コスモス自体は、茎や枝が細く単独では寂しい花でそんなに惹かれるわけではないのだが、道端や休耕農地で群生していると妙に懐かしくなる。
夏が終わり、昼間はまだ暑いが、朝夕に涼風を感じる頃、コスモスは咲き誇る。
山野のドライブに、車内のクーラーを切っても、窓を開けると、涼風が頬を撫でる季節に、幾つかのコスモス街道を走った記憶が蘇る。かなり懐かしい記憶の中の風景。
・神津牧場付近の道だったかしら・
・富浦から館山への道だったかしら・
与謝野晶子の詩に「コスモス」というのがあった。
晶子は短歌以外にも、詩も作るのか!という浅学ゆえの驚きもあったが、
不思議に記憶の底に残った詩であった。
コスモス 与謝野晶子
一本のコスモスが笑つてゐる。
その上に、どつしりと
太陽が腰を掛けてゐる。
そして、きやしやなコスモスの花が
なぜか、少しも撓(たわ)まない、
その太陽の重味に。
コスモスの脇に、柿の実がたわわ!